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【2024年1月号】「介護職員等処遇改善加算」創設 介護の3加算を一本化

【2024年1月号】「介護職員等処遇改善加算」創設 介護の3加算を一本化

 厚生労働省は11月30日の社会保障審議会介護給付費分科会に対し、介護職員の処遇改善に関する三つの加算を「介護職員等処遇改善加算」として一本化する方針を示した。現行の各加算・区分の要件と加算率を組み合わせて4段階(�機銑検砲龍菠�とする。既に加算を算定している事業所は経過措置として、1年間は現行の加算率を算定できるようにする。
 厚労省が示した新加算の案では、職種間の賃金配分は介護職員への配分を基本とし、とくに経験・技能のある職員に重点的に配分することが望ましいとするが、現行の処遇改善加算や特定処遇改善加算のような職種に着目した配分ルールは設けず、事業所内で柔軟な配分を認める。
 現行のベースアップ等支援加算の賃金改善の合計額の3分の2以上をベア等に充てるとの要件は、すべての区分で新加算�犬硫短山曚裡科�の1以上を月額賃金の改善に充てると変更する。一本化前にベア加算を取得していない事業所では、加算で新たに収入が増加した部分のうち、ベア加算相当分は全額を新たに賃金改善に充て、3分の2以上は月額賃金で改善することを求める。
 2025年度には職場環境等要件の見直しも行うが、24年度は現行の要件を適用する。
 人員配置基準では、管理者の兼務の取扱いを、職員・業務の一元的な管理・指揮命令を行える場合には、同一事業者の他の事業所・施設等の管理者や従業員として職務に従事できるようにする。管理者以外で、人員配置基準を超える分はテレワークを行えるとし、基準を超えない部分でも実施してもよいと考えられるケースの考え方を示す。
 原則就労開始後6カ月が過ぎなければ人員配置基準に組み込むことのできなかった外国人のEPA(経済連携協定)介護福祉士候補者と技能実習生では、事業所の判断で就労開始直後から算定することを認める。
 前回改定で、特養(従来型)で見守り機器やインカム等のICTを導入する場合に、夜間の人員配置基準を利用者1人あたり0・8人に緩和しているところを、老健と短期入所療養介護を対象に加える。
 LIFE(科学的介護情報システム)関連加算の対象サービスは訪問系サービスや居宅介護支援への拡大を検討していたが、同27日の会合では見送る方針を示した。
 21年度改定ですべての介護サービス事業所に感染症・自然災害の業務継続計画(BCP)作成を義務づけた。経過措置期間が終了することを受け、24年度改定ではいずれかまたは両方のBCPが未策定の場合、基本報酬を減算する。ただ、感染症の指針などを整備していれば26年度末まで適用しない。同様に、24年度に義務化する高齢者虐待防止措置は、措置がとられていない場合に基本報酬を減算する。
 12月4日の会合では、多床室の室料負担について、介護医療院と老健の療養型とその他型のみ、一定の所得のある入所者から導入する方針を示した。介護医療院と老健の居室は特養よりも狭いため、負担額は特養よりも低くする。ただ、同日の会合では委員から反対意見が相次いだ。
 訪問介護と通所介護を組み合わせる「複合型サービス」の創設も模索していたが、反対意見が相次いだことから、24年度の創設は見送る。

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【2023年12月号】人材確保など重点課題に 診療報酬改定の基本方針

【2023年12月号】人材確保など重点課題に 診療報酬改定の基本方針

 厚生労働省は11月1日の社会保障審議会医療部会で、2024年度診療報酬改定の基本方針について、基本的な視点や具体的な方向性の案を示した。四つの基本的な視点のうち、「現下の雇用情勢を踏まえた人材確保・働き方改革等の推進」を重点課題とした。基本方針は12月上旬にも取りまとめられる。
 厚労省が示した基本認識では、現下の食材料費をはじめとする物価高騰の状況、30年ぶりの高水準となる賃上げの状況などといった経済社会情勢は、医療分野のサービス提供や人材確保にも大きな影響を与えており、患者が必要な医療を受けられるよう、継続的な対応が必要となっているとした。
 基本的視点には�仝讐爾慮柩兢霎�を踏まえた人材確保・働き方改革等の推進�▲櫂好硲横娃横気鮓�据えた地域包括ケアシステムの深化・推進や医療DXを含めた医療機能の分化・強化、連携の推進�0多粥Π汰瓦納舛旅發ぐ緡鼎凌篆吻じ�率化・適正化を通じた医療保険制度の安定性・持続可能性の向上―をあげた。現下の雇用情勢に加え、長期的にも支え手が不足する状況の中、人材確保が大きな課題だとして、�,鮟電晴歛蠅箸垢襦�
 �,龍饌療�方向性では、医療従事者の人材確保や賃上げに向けた取り組み、医師の時間外上限規制に伴う各職種が専門性を十分発揮するための勤務環境の改善、タスク・シェアリング/シフティング、チーム医療の推進や、業務の効率化に資するICTの利活用推進、長時間労働などの厳しい勤務環境の改善に向けての取り組みの評価、必要な救急医療体制等の確保、医療人材・医療資源の偏在への対応などを例示した。
 �△任蓮�地域全体での医療機能の分化・強化、連携を着実に進めることが必要として、外来医療の機能分化・強化等、質の高い在宅医療・訪問看護の確保などを具体的方向性の例とした。

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【2023年11月号】かかりつけ医機能、来夏に設定 厚労省が検討会を設置

【2023年11月号】かかりつけ医機能、来夏に設定 厚労省が検討会を設置

 厚生労働省は9月29日の社会保障審議会医療部会に対し、2025年度に施行される改正医療法のかかりつけ医機能報告制度に関する検討体制を説明した。10月中に「国民・患者に対するかかりつけ医機能をはじめとする医療情報の提供等に関する検討会(仮称)」を設置して、制度設計の議論を開始する。具体的な内容は来年夏頃に取りまとめる予定だ。
 先の通常国会で成立した改正医療法では、医療機能情報提供制度を刷新し(24年4月施行)、かかりつけ医機能報告の創設(25年4月施行)、患者に対する説明(同)を内容とする。
 具体的には、全医療機関が都道府県に日常的な診療の総合的・継続的実施、在宅医療の提供、介護サービスとの連携などを報告、都道府県はそれを確認して公表、外来医療の地域の関係者との協議の場で、必要な機能を確保する具体的方策を検討・公表する。患者に対する説明は、かかりつけ医機能を報告し都道府県の確認を受けた医療機関が、外来医療で説明がとくに必要な場合に患者の希望に応じて提供する医療の内容を説明するもの。
 この仕組みを検討する場として医療情報の提供等に関する検討会を設置する。その下に「かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に関する分科会」と「医療機能情報提供制度・医療広告等に関する分科会」を設ける。前者はかかりつけ医機能報告に位置付ける機能の基本的な考え方や省令等の具体的内容を、後者は医療機能情報提供制度の見直しと、かかりつけ医機能の情報提供項目をそれぞれ検討する。

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【2023年10月号】「新たな複合型サービス」議論 介護給付費分科会

【2023年10月号】「新たな複合型サービス」議論 介護給付費分科会

 厚生労働省は8月30日の社会保障審議会介護給付費分科会に対し、2024年度の介護報酬改定の際に、介護保険の地域密着型サービスに「新たな複合型サービス」を創設する案を提示した。通所介護事業所の職員が利用者宅の訪問介護も担うことが想定される。創設する場合は法改正ではなく省令改正で行える。議論では、サービス創設に賛否が分かれた。
 今後、在宅介護のニーズは高まると見込まれるが、人手不足などを理由に訪問介護・通所介護サービス事業所が増えず、増大するニーズに供給量が追いつかないと予想される。昨年末の介護保険部会の意見書では、訪問や通所系サービスなどの複数の在宅サービスを組み合わせて提供する類型(新たな複合型サービス)を設けることが適当と記載していた。
 訪問介護の利用者は約半数で通所介護等と併用している。通所介護事業所の法人、訪問介護事業所の法人の半数以上が訪問介護・通所介護の双方を運営している。厚労省が実施した調査で、訪問系と通所系を組み合わせた複合的なサービスがある場合のメリットとして、事業所からは「訪問サービスと通所サービスを通じて、切れ目のないケアを受けることができる」「キャンセル時にサービス内容を切り替えるなど状態の変化に応じた柔軟なサービスが受けられる」などが寄せられていた。
 そこで、居宅要介護者の様々な介護ニーズに柔軟に対応できるよう、通所介護事業所の職員が訪問介護を行うなど複数の在宅サービスを組み合わせる新たな複合型サービスを創設するとした。
 サービスの創設について、「人材を有効活用し柔軟な対応による質の高いサービスの提供が期待される」と賛同する意見がある一方、「介護保険制度は複雑と指摘される中、屋上屋を重ね、さらに複雑化することには反対」と意見が割れた。
 同日はこのほか、認知症対応で算定が進まない加算の見直しや、認知機能・生活機能の評価尺度を活用することが論点として示された。科学的介護情報システム(LIFE)を加算の要件とする範囲で、訪問系サービスに拡大する案も示された。
 8月7日の会合では、施設系サービス等を議論した。特養は配置医師と協力医療機関との役割の整理などの医療提供のあり方、老健では高齢者の急変時の対応の役割を追加する方向性が示された。老健は包括報酬であることから、薬剤の取り扱いの見直しを求める意見が上がった。
 特養は新規入所者が原則要介護3以上となったことから、入所者の重度化が進む。それに従い医療ニーズも高まっているが、一定以上の医療処置が必要な場合に入所を断る施設もある。特養の配置医師は1人であるのが過半数で、夜間の看護体制も薄いことから緊急時には救急搬送する施設もある。こうしたことから、厚労省は特養の医療提供のあり方を論点に示した。
 高齢者施設の入所者で状態が悪化した際に急性期入院料1を算定している病院に入院しているケースが多いことから、診療報酬・介護報酬の同時改定の意見交換でも、老健や地域包括ケア病棟での受け入れが議論されていた。ただ、老健で使用する薬剤の多くは基本報酬に含まれており、分科会では「薬剤費が高額なために入所が困難な場合がある」「超高額な薬剤だけでなく、インスリンなど比較的薬価が高く、より使用頻度が高い薬剤の扱いを検討してほしい」などの意見があった。

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【2023年9月号】診療報酬改定、6月に後ろ倒し 中医協承認、薬価は4月

【2023年9月号】診療報酬改定、6月に後ろ倒し 中医協承認、薬価は4月

 中央社会保険医療協議会は8月2日の総会で、診療報酬の改定時期を2024年度から6月1日とすることを承認した。薬価改定は現行どおり4月とする。改定答申後の医療機関・薬局やベンダの集中的な業務負荷を平準化することが狙い。委員からは医療現場に混乱が無いよう丁寧に説明することや、費用負担が増加しないよう求める意見が出された。
 政府は6月2日に医療DXの推進工程表をとりまとめ、24年度に医療機関等のシステム間の共通言語となるマスタや電子点数表を改善・提供し、26年度に共通算定モジュールを本格的に提供するとした。あわせて、これまでの改定では答申や告示から施行、初回請求までの期間が短く、医療機関やベンダ等の業務に大きな負担がかかっていることから、改定時期の後ろ倒しについて、中医協の議論を踏まえて検討することが盛り込まれた。
 厚生労働省はこの日の総会で、改定の施行時期を2カ月後ろ倒しして6月1日とすることを提案した。薬価は毎年度改定を行うために薬価調査を実施する必要があることなどから、4月1日を維持する。6月施行でも経過措置は9月末を基本とし、年度内の検証調査を実施できるようにする。
 これにより、今後は2月上旬に答申して3月上旬に関係告示等を行い、4月に薬価改定、6月に本体の改定施行、7月10日に初回請求というスケジュールとなる。
 案には異論はなかったが、「年度で評価する項目など、後ろ倒しになることによる問題点を早期に洗い出し、医療の現場で混乱がないよう配慮をお願いする」「(4月、6月と改定が行われることで)追加的なコストが発生することを含め、負担が増加することはありえない」などの意見があがった。

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【2023年8月号】かかりつけ医機能の強化を 中医協で外来医療議論

【2023年8月号】かかりつけ医機能の強化を 中医協で外来医療議論

 中央社会保険医療協議会は6月21日の総会で、2024年度診療報酬改定の個別課題の議論を開始した。厚生労働省は外来医療の論点として、医療法の改正を踏まえたかかりつけ医機能の強化や外来機能の明確化・連携を推進する観点からの報酬のあり方を示した。
 外来機能の明確化・連携を進める観点から、制度面では22年度から外来機能報告制度の創設と、報告結果を基に医療資源を重点的に活用する外来を基幹的に担う「紹介受診重点医療機関」を地域で協議する仕組みが設けられた。今年の医療法改正では、かかりつけ医機能報告制度の創設と同機能を患者に対し説明する規定が設けられ、いずれも25年4月に施行される。
 診療報酬では、複数の慢性疾患を有する患者に、継続的かつ全人的な医療を行うことに対して評価する地域包括診療料・加算があるが、算定状況は横ばいで、24時間対応薬局との連携、常勤医師の配置、在宅療養支援診療所でないことなどが課題となっている。
 また、前回改定で紹介状なしで受診する場合等の定額負担などの見直しを行い、オンライン診療では平時でも初診からの実施が可能になった。ただ、22年度入院・外来医療等における実態調査では、オンライン診療に関する初診料の施設基準を届け出ているのは3割にとどまり、届け出ていない医療機関の8割は今後も意向がないとした。
 松本真人委員(健保連理事)は「医療法改正でかかりつけ医機能の大枠が決まった。24年度改定では医療法と整合する形の体系的な見直しを行うべき」と述べ、時間外対応を評価の要件とすべきとした。
 6月14日には横断的なテーマとして、24年4月に導入される医師の時間外労働の上限規制の適用に向けた働き方改革の推進を議論した。
 22年度入院・外来医療等における実態調査では、医師票の回答者で現在の勤務状況について「改善の必要性が高い」11%、「改善の必要がある」40%を合わせると半数に上った。勤務医で1年前と比較して、勤務時間が短くなったと回答したのは12%、長くなったのは11%で、変わらないは77%だった。
 診療報酬では、過酷な勤務環境となっている地域の救急医療体制で一定の実績を有する医療機関について、医師労働時間短縮計画の作成など適切な労務管理等を実施することを前提に評価する地域医療体制確保加算が設けられている。同加算の算定医療機関は1045件で、規模が大きいほど算定率が高い。ただ、算定している医療機関で時間外労働が1860時間相当の医師は0・22%と少数ではあるが、微増していた。これに支払い側は「政策効果に疑問がある。今後この加算を続けるなら、要件の見直しは必須」と求めた。
 宿日直許可では、診療側から医師の常時配置が求められているNICUやICUで、小規模な場合には宿日直許可でも対応可能とする意見が出された。

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【2023年7月号】 介護給付費分科会が次期改定議論開始 多床室の室料負担など課題

【2023年7月号】 介護給付費分科会が次期改定議論開始 多床室の室料負担など課題

 社会保障審議会介護給付費分科会は5月24日、2024年度介護報酬改定に向けた議論を開始した。6月以降に主な論点を議論していくが、介護老人保健施設や介護医療院の多床室の室料負担導入などが俎上に載る。
 前回の21年度改定は改定率が0・70%(うち新型コロナウイルス感染症対応の特例的な評価0・05%)で、その後22年10月に介護職員の収入を3%程度(月額9000円相当)引き上げるための臨時改定が行われた。
 24年度改定に向けて、前回改定の分科会の審議報告「今後の課題」や、昨年末の社保審介護保険部会の意見書などを踏まえて議論する。意見書では、老健や介護医療院の多床室の室料負担の導入の結論を先送りし、分科会で検討するとしており、議論の俎上に載る見通し。このほかに、複数の在宅サービス(訪問や通所系サービスなど)を組み合わせて提供する複合型サービスの類型を報酬上で位置付けること、特養等の医療ニーズへの対応なども議論する。新型コロナ対応の特例は5類移行後も多くが維持されており、今後の取扱いが焦点となる。
 分科会では夏頃まで主な論点を議論し、事業者団体等ヒアリングの後、10〜12月頃に具体的な方向性を議論する。12月中に報酬・基準に関する基本的な考え方の整理・取りまとめを行い、年末の改定率などの予算編成を経て、24年1月頃に改定案を諮問・答申する。診療報酬と同様に、改定時期の後ろ倒しを行うかどうかは未定。

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【2023年6月号】報酬改定時期後ろ倒し論点に 中医協が議論を開始

【2023年6月号】報酬改定時期後ろ倒し論点に 中医協が議論を開始

中央社会保険医療協議会は4月26日の総会で、医療DXの議論を開始した。診療報酬改定は通常、2月上旬の中医協の答申から4月1日の施行時期まで短期間でソフトウェアを改修することなどが必要で、さらにその後の国の解釈通知等の発出に4月診療分レセプトの初回請求(5月10日)までに対応するなど医療機関やベンダに大きな業務負荷がかかっている。このため、4月の改定の施行時期を後ろ倒しすることなどを議論する。委員からは、2024年度から導入した場合に医療現場に混乱をもたらさないよう求める意見のほか、後ろ倒ししたとしても薬価改正は通常どおり4月に実施すべきとの意見が出された。
 政府の医療DX推進本部は全国医療情報プラットフォームや電子カルテ情報の標準化、診療報酬改定DXで今年春に工程表を決定する。下部組織の厚生労働省の「医療DX令和ビジョン2030」推進チームは今年4月、診療報酬改定施行時期の後ろ倒しや共通算定モジュールの開発・運用、共通算定マスタ・コードの整備と電子点数表の改善等を24年度から段階的に実施するとの対応方針案を了承した。診療報酬改定の施行時期や施行年度は中医協の議論を経て決定するとした。
 厚労省はこの日の総会で、診療報酬改定の施行時期の後ろ倒しを、財政影響や改定結果の検証期間等の総合的な観点からどう考えるかを論点にあげた。医療従事者の勤務環境改善で、医療DXによる取り組みを診療報酬で評価すること、サイバーセキュリティ対策、導入が低調な電子処方箋、全国医療情報プラットフォームの構築や電子カルテ情報の標準化で診療情報提供書など標準規格化された3文書と、それに含まれる6情報を普及促進することも論点とした。
 論点に対し、長島公之委員(日本医師会常任理事)は「施行時期をどの程度延長すれば作業の短期集中に効果があるのか、財政への影響、改定の結果検証にマイナス面の影響のない長さにするなど考慮して、総合的に判断する必要がある」と述べた。松本真人委員(健保連理事)は「現場では改定後半年程度、薬価の価格交渉期間が必要。毎年9月に薬価調査を行い翌年度に薬価改定を行うサイクルを前提とすると、4月に施行しないと制度の根幹を揺るがすことになりかねない」と薬価は4月改正を維持すべきと主張した。

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【2023年5月号】高齢者急性期、地ケア等で対応を

【2023年5月号】高齢者急性期、地ケア等で対応を

医療介護の意見交換

 2024年度は6年に1度の診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬のトリプル改定となる。厚生労働省は3月15日、中央社会保険医療協議会と社会保障審議会介護給付費分科会の委員で構成する「令和6年度の同時報酬改定に向けた意見交換会」の初会合を開いた。要介護者等の高齢者に対応した急性期入院医療のテーマでは、高齢者の急変に地域包括ケア病棟や介護保険施設等での受け入れを推進する方向性が示され、委員から異論はなかった。
 24年度はトリプル改定と同時に医療計画や介護保険事業計画、医療保険制度改革など医療と介護の関連制度の一体改革の節目の年にあたる。中医協と介護給付費分科会の委員で課題や方向性の共有を図るため、3回にわたり意見交換を行う。
 要介護者等の高齢者に対応した急性期入院医療のテーマでは、高齢者は多疾患が併存して治療に伴う安静臥床等の影響で機能等のさらなる低下を容易に来すことが指摘されている。一方、21年度のDPCデータで介護施設・福祉施設からの入院患者の75%は急性期一般入院基本料を算定する病棟に入院している。急性期一般病棟のリハビリの提供実態にはばらつきがあり、リハビリ専門職の配置は地域包括ケア病棟や回復期リハビリ病棟を有する医療機関と比較すると少ない。
 医療機関が提供しうる医療の内容と要介護者等の高齢者が求める医療の内容が乖離している可能性があるとし、リハビリ専門職等の多職種が配置され、入退院支援部門の設置が要件化されている地域包括ケア病棟や医師が配置されている介護医療院、介護老人保健施設が急変対応を担うことを検討の視点とした。
 リハビリと口腔、栄養のテーマでは、三者の一体的な実施、診療報酬の疾患別リハビリから介護保険の生活期リハビリへのより円滑な移行を課題とした。
 地域包括ケア推進のための連携の観点からは、医療・介護DXで、将来的な全国医療情報プラットフォームの整備等を見据えた情報共有を円滑に行うための必要な項目や様式の統一化が検討の視点に示された。

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【2023年4月号】かかりつけ医機能を整備

【2023年4月号】かかりつけ医機能を整備

全世代対応型構築法案

 政府は2月10日、「全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案」を閣議決定し、国会に提出した。医療法等改正案ではかかりつけ医機能が発揮される制度を整備するため、各医療機関がかかりつけ医機能を都道府県に報告する報告制度を創設する。法案は原則2024年4月施行で、かかりつけ医機能報告制度は25年4月に施行する。
 医療法改正関連ではかかりつけ医機能が発揮される制度整備を進める。医療機能情報提供制度の刷新(24年4月施行)とかかりつけ医機能報告制度の創設、患者に対する説明(いずれも25年4月施行)を内容とする。現行の医療機能情報提供制度を刷新し、かかりつけ医機能等の情報を提供できるように情報提供内容の充実・強化を図る。報告制度は医療機能情報提供制度の一環で、病院と診療所がかかりつけ医機能を都道府県知事に報告する。
 医療法人制度改革も実施する。地域医療連携推進法人制度を見直し、個人立医療機関等の参加を可能とする新類型を設定する(24年4月施行)。持分の定めのない医療法人の移行計画認定制度(認定医療法人制度)は今年9月末までの措置を26年12月末に延長する。
 すべての医療法人・介護サービス事業者を対象とした経営情報の収集とデータベースを整備し分析する仕組みを講じる。医療は23年8月、介護は24年4月に施行する。
 介護保険法の改正では、介護情報等の収集・提供等を行う事業を市町村が行う地域支援事業に位置づける。施行期日は公布後4年以内の政令で定める日。要支援者の介護予防支援について、居宅介護支援事業所も市町村からの指定を受けられるようにする(24年4月施行)。
 健保法関連では、出産育児一時金の引上げや後期高齢者医療で負担率の見直しなどを盛り込んでいる。

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