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外来リハビリ患者が減少している医療機関は、
計画的に訪問リハへ移行
〜主戦場を「医療」から「介護」へ〜
2018年3月末で2006年から継続していた疾患別リハビリの標準的算定日数超え患者のうち要介護被保険者に対する疾患別リハビリの提供は終了した。これにより、筆者の周りでも高齢者が多い内科系の医療機関では、少しずつ影響が出始めているようだ。医療機関によっては、ここ数年、外来リハビリ患者がじわじわ減少し、その原因として「高齢により、外来リハビリに通えなくなったため」という理由が挙げられる。もともと法人内に通所リハビリや訪問リハビリが設置されていれば、そこが受け皿となるが、通所リハビリや訪問リハビリを設置していない医療機関では、近隣の医療機関が経営する通所リハビリや訪問リハビリでリハビリを継続することになる。今後もこのような「他の医療機関への外来患者の流出」が懸念され、もともと高齢患者に疾患別リハビリの提供を行っていた医療機関は、通所リハビリか訪問リハビリを設置するかどうかを早急に検討する必要がある。
通所リハビリの場合は、別に通所リハビリのスペースを確保しなくても、疾患別リハビリのリハビリ室で届け出ている場所でも通所リハビリの提供が「みなし指定」として可能だ。よって、通所リハビリへの参入障壁は低く、形式上は簡単である。しかし、もともとスペースが狭いリハビリ室であると、疾患別リハビリと並行して通所リハビリを実施するのは難しいケースもある。また、送迎やケアプランなど疾患別リハビリにはないサービスもあるため通所リハビリの開始を敬遠している医療機関も多い。さらに、そもそも診療所の外来だけで運営してきたところにとっては「介護保険」自体が未知数であり、これも参入障壁になっている。
一方、訪問リハビリに関しては、リハビリ室も不要であり、訪問看護ステーションの看護師配置基準2.5人のような基準もないため、参入障壁は通所リハビリよりさらに低い。徐々に介護報酬は減少しているが、まだまだ収益性は保たれている。よって、「訪問リハビリを始めた方が良いか」と検討している医療機関もあるのではないだろうか。そこで、今回は、訪問リハビリを事業化し、収益を出せるまでのポイントについて解説する。

「18年改定後の老健における
施設類型の変化」
〜次期改定をめざし、全職員で進める老健の機能強化とステップアップ〜
18年改定以降の施設類型の変化
目立つ超強化型の増加
在宅復帰・在宅療養支援機能の指標を10項目に拡大し、ポイント制を導入、その獲得ポイントにより、5つの施設類型に分類された18年改定から、はや1年3か月が経過した。全老健では、その影響を検証するために、昨年6月と10月に調査を行った。調査対象は、全国の会員施設約3600施設で、回収率は、それぞれ35・7%、25・9%だった。施設類型別の調査結果の変化を比較すると、「超強化型が11・9%から19・7%に大きく増加。「強化型」は、6.9%から7.2%とあまり変動はない。「加算型」31・7%から34・4%と若干増加した。一方で、42・5%だった基本型は、34・4%と大幅に減少した。全老健の東会長がゼロ目標としている「その他型」は、5.3%から4.3%となり、1%減少した。この調査の結果から想定されるのは、改定直後「超強化型」のポイントは獲得しているが慎重になり見送ったり、少しポイントが足りない強化型施設が10月までに「超強化型」を取得。「加算型」の施設も努力し「強化型」を取得。一部の「加算型」においては、短期間で「強化型」「超強化型」の取得までに至った施設もある。大幅に減少した「基本型」は、努力し、少しでも有利な「加算型」に移行したものと思われる。(図1・図2)

大きく変わる実地指導
運用指針で介護現場はどう変わるか
5月29日に厚生労働省から通知、「介護保険施設等に対する実地指導の標準化・効率化等の運用指針」が発出された。実地指導を効率化して年間の指導件数を増やすことが主たる目的である。従来から厚生労働省は介護事業所を所轄する自治体に対して、少なくても指定有効期間である6年以内に一度は実地指導を行い、その事業所に問題ないことを確認してから指定の更新手続を進めるように通知を出している。しかし、介護事業者の急増によって物理的に困難な状況が続いているのが現実だ。6年を超えて何年も実地指導が行われていない介護事業所も普通に見かけるようになった。今回の通知では、実地指導の効率的な実施によって、従来は一日作業であった現地指導を半日に短縮して、一日に複数件の実地指導を行うように求めた。それによって、指定有効期間である6年以内に一度は実地指導を行うことを実現することを目的とする。今後は、自治体の職員が標準確認項目での効率指導に慣れると共に、確実に半日型の実地指導が増加するであろう。ただし、一日型の実地指導が無くなるわけでは無い。事業規模の大きい事業所、前回の実地指導で問題があった事業所、トラブル、クレームの多い事業所などは従来通りに一日型の実地指導が行われると考える。

基礎的な勉強の重要性を考える
〜ケアマネジャー受験対策の活用法〜
■ケアマネジャー
受験対策講座より
7月〜9月の夏の間は、毎年、ケアマネジャー受験対策のお仕事をいくつか頂きます。2019年の今年は試験日が10月13日、合否発表が12月3日予定となっています。試験の内容としては、介護支援分野(介護保険制度とケアマネジメント)、保健医療サービス分野(疾患等の基礎知識、医療系サービス)、福祉サービス分野(ソーシャルワーク、生活保護等各種制度、福祉系サービス)となっており、全分野を解説していくセミナーを今年も担当しています。
そこで、最近驚いているのは、受講生の3割〜4割が現役のケアマネジャーや、ケアマネジメントに直接関連のない本部職員だったりするのです。こちらが「役立ちますよ!」とお誘いしたのもありますが、「もう一度しっかり基本から勉強したい」「介護保険制度を学び直したい」というのが参加理由とのことです。
受験対策をやっていてよく聞かれるのが、「試験勉強と実務とは違うでしょ?」ということです。もちろん試験勉強と実務とは全く同じではないでしょうが、実務を支える基礎知識という意味では、きちんと勉強をすれば、こんなに役に立つものはない、と思っています。表面的な勉強をしたら丸暗記だけに終わってしまうのでしょうが、丁寧に勉強をして内容を理解すれば、実務に役立つものだらけなのが受験対策の内容です。

介護のパラダイムは、
供給者目線・内輪の論理から国民目線へ
令和元年6月1日付で、自民党政務調査会「データヘルス等特命委員会(委員長:塩崎恭久)提言」が公表された。厚生労働省に対して、提言内容の実行計画を本年度夏を目処に策定・公表することを求めたものとなっている。その中に、『介護を科学する』を謳い文句に、「科学的介護等ワーキンググループ(WG)」が設置されており、科学的エビデンスに基づいた介護のあり方を検証、整理するため、計6回のヒアリングを重ねたようである。
以下、同提言から紹介をする。
○これまでの議論では介護の本態に対する議論がやや置き去りにされてきた感が否めない。よって、本WGでは介護を科学的に捉えるための前提として『介護』の整理を行った。
○ 時間軸の視点から『介護』をみると、その基本姿勢には、要介護状態に陥らないための「介護予防」、要介護状態からの離脱を目指す介護期の「自立支援型介護」、そして消えゆく命に寄り添う終末期の「看取り型介護」の3 種がある。
○ �_雜醉祝鼻↓⊆�立支援型介護、�4納茲蠏寝雜遒修譴�゙れのステージにおいて求められる介護者側のアプローチ技能の科学的分析と伝達の手法等について議論を行った。

質の低下は信頼を損ね顧客を失う
〜自らのドメインを考える〜
❶訪日外客数の増大と
その影響
外国人観光客等が増加し続けており、以前に比べると街中のあちこちで様々な言語が飛び交っているようだ。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの影響もあるのだろうが、宿泊するホテルが足りず民泊なども行われているし、ホテルの建設も相次いでいる。永遠に観光客が増え続けるのかはわからないが現在の活況ぶりから企業も強気の姿勢を貫いている。特に顕著なのが都市部のホテルであり、以前よりも何割も高い金額での宿泊を余儀なくされる。高級ホテルなどは見かけ上、ラウンジを改装して、少し見栄えをよくするのに合わせて、価格引き上げが行われるとも聞く。需要と供給の法則という点ではある意味、合理的な企業行動と説明されるかもしれない。リニューアルオープンという名目が立つし、ホテル側からすれば需要が多く応えられないのでやむを得ない対応と回答してくるはずだ。ただ出張で宿泊が必要な場合には、東京などでは支給される手当で泊まれず、持ち出しになってしまうこともあるようだ。さらにリニューアルオープンに合わせて、サービスの質が低下することもある。今までは無料ラウンジでアルコールや軽食を提供していたところが、その時間を短くしたり、明らかにコスト削減と思われるメニューになることもある。ただ、頻繁に訪れない外国人を対象にするならば、過去のサービスにとらわれない方が利益率を高めることができるわけであり、収益性を最大化したいと考える企業であれば思い切った手を打ってくることもありえる。そして、過去のアテネや北京オリンピックでは開催期間中3倍以上の客単価に跳ね上がった実績があり、今後、東京でもこの傾向がより一層強まる可能性もある。

通所リハビリのサービス提供時間をどう決めるのか
〜マーケット分析の3C分析から検討する〜
平成30年度の介護報酬改定では、通所リハビリの4時間以上の基本サービス費が8〜10%引き下げられ、大きな痛手となった。平成29年度介護事業経営実態調査では、通所リハビリの収支差率(収益―費用/収益)は、5%程度であり、多くの通所リハビリが主力にしていた「6 − 7時間」では、利益が出ていないか、もしくは赤字に陥っている可能性もあるだろう。実際、筆者の周囲でも、通所リハビリの休止や赤字転落による規模縮小など影響はかなり出ているようだ。
一方で、4時間未満の基本サービス費は、そのまま据え置き、もしくは重度者に対しては引き上げが行われた。このように「長時間は引き下げ」「短時間はそのままもしくは、引き上げ」となると多くの通所リハビリ経営者から「これからの通所リハビリは短時間にした方が良いのか」という質問を多く受けるようになった。
確かに、4時間以上の基本サービス費引き下げの理由としては、「リハビリだけなら半日で十分でそれ以上は、通所介護と同じように食事、入浴、レクリエーションをしているのでは」ということだろう。しかし、短時間への移行が容易ではない。特に利用者獲得は重要だ。例えば、3 − 4時間の2単位制に変えれば、午前と午後で利用者が入れ替わるため、今の2倍の利用者を獲得しなければならない。今まで40人定員であれば、利用者数は、120〜150名と予測されるが、午前40名、午後40名となれば、240〜300名の登録が必要となる。損益分岐点を稼働率60%と考えても150〜180名の利用者が必要となり、きちんとした「集客のためのマーケティング」が必要となる。
「世界の大帝国だったモンゴルを訪問して」
〜介護技能実習生として来日を夢見る
医師・理学療法士・看護師・保育士の志に感動〜
5月20日〜5月22日親しくしている医療法人理事長他4名でモンゴルウランバートルを訪問した。激寒の国だが、この時期朝夕は少し冷えるが、昼間はかなり気温が上がる。視察先は高齢者・障害者センター、ホスピス、老人ホーム、障害児施設、送出機関(日本語学校)、看護大学、病院などを訪問。介護技能実習生の面接の他、モンゴル伝統芸能、スフバートル広場、日本人抑留者慰霊碑なども訪れた。
モンゴルの概要
モンゴルは、東アジアの北部に位置し、北をロシア、東南を中国の両大国に挟まれている。国土面積は156万㎢(日本の約4倍)人口324万人、首都はウランバートルで人口149万人。宗教はチベット仏教、政治体制は共和制で、現大統領はハルトマー・バトトルガ。主要産業は、鉱業、牧畜業、流通業、軽工業でGDPは32兆トグログ(2018年)成長率6.9%。輸出先は中国が87・9%と圧倒的に多い。輸入先は中国から33・8%、ロシアから29・6%、2国で6割以上を占める。ODAなどの主要援助国は、日本、米国、ドイツなど。気候は内陸性で雨が少なく湿度は低い、冬場の平均気温はマイナス26℃(過去最低マイナス42・2℃)に対し、夏場の平均気温25℃(過去最高39℃)となる。学校教育は12年制(小学校5年、中学校4年、高校3年)。兵役があり、徴兵制(男子満18歳〜25歳の間で1年間)を取っている。

介護職員等特定処遇改善加算の
通知、QAのポイント
今回は、介護職員等特定処遇改善加算の通知、QAのポイントについて解説していく。
❶加算の算定額の計算
各月の加算額の算出式は、(基本サービス費+(加算減算−現行の介護職員処遇改善加算))×加算率。現在の介護職員処遇改善加算を月の請求総額に含むことは出来ない。なお、この加算は区分支給限度基準額の算定対象から除外される。
❷賃金改善の方法
賃金改善の方法は、現行の介護職員処遇改善加算同様に、基本給、手当、賞与等のうちから支給方法を選択する。介護職員等特定処遇改善計画書を提出する時に、選択した支給方法を届け出た上で支給する。
❸加算算定の4つの要件
� 峅雜酳〇禹里稜枌嵳弖錙�
サービス提供体制強化加算の最も上位の区分�機淵ぁ砲鮖残蠅靴討い襪海函�なお、訪問介護は特定事業所加算の区分(�機頬瑤蓮吻供法�特定施設入居者生活介護等はサービス提供体制強化加算の区分�機淵ぁ頬瑤脇�居継続支援加算、介護老人福祉施設等はサービス提供体制強化加算の区分�機淵ぁ頬瑤脇�常生活継続支援加算を算定していることが要件となる。
�◆峺醜垈短四弖錙�
現行の介護職員処遇改善加算の区分(�機砲�ら(�掘砲泙任里い困譴�を算定していること。
��「職場環境等要件」
職場環境等要件の大分類である、「資質の向上」、「労働環境・処遇の改善」及び「その他」の各区分に1つ以上の取組を行っていること。なお、現在の介護職員処遇改善加算で実施されている職場環境等要件の取組も実績数に加える。
�ぁ峺�える化要件」
特定加算に基づく処遇改善の取組について、ホームページに掲載する等によって公表していること。具体的には、介護サービスの情報公表システムを活用して、特定加算の取得状況を報告して、職場環境等要件に関する具体的な取組内容を記載しなければならない。この要件は 2020年度からの算定要件とする。
看護師への相談の必要性と有効性について
〜日本看護協会が公表した相談支援事業実施の手引きより〜
日本看護協会は5月16日に、「『医療ニーズを有する利用者のケアマネジメントに関する看護師による介護支援専門員への相談支援事業』実施の手引き(以下、手引き)」を公表しました。
ケアマネジャーは、利用者のニーズに対して、経済的な負担能力などの複数の要件を勘案し、本人や家族の希望を踏まえ心身の状態の維持・改善を目的とした支援や最適なケアプランを提案するのが役割です。
一方で、近年の複雑かつ多様化した医療ニーズを抱える利用者の増加に伴い、対応に困難を感じている介護支援専門員も多いことがわかっています。平成 29年度の厚生労働省老人保健健康増進等事業の介護支援専門員への調査結果からは、医療ニーズを有する利用者のケアマネジメントについて、「自信を持っている」が「そう思う」「まあそう思う」の合計で 52・4%、「やりがいを感じることが多い」が同じく 77・5%に上るのに対し、「負担を感じることが多い」が同 51・2%、「困難を感じることが多い」が同 54・1%となっています。
「医療ニーズを有する利用者のケアマネジメントに困難を感じることが多い」と回答した介護支援専門員が、具体的に困難を感じている内容としては、「介護者の介護力の判断」55・1%を筆頭に、「疾病や治療方針の理解」52・5%、「医師(入院・外来診療)との連携」52・0%、「利用者の病状の変化に伴うプラン変更の判断」44・9%、「医師(訪問診療・往診)との連携」44・7%などが多くなっています。
手引きでは、これらの結果から、老老介護で介護者も疾患を抱えていたり、家族が介護に協力的ではなかったりと「介護者の介護力の判断」に苦慮するケースに加え、医療ニーズのアセスメントおよび説明を的確に行うための知識、適切な支援につなげるための地域の医療資源(サービス)との連携方法について、介護支援専門員への支援が必要だと考えられる、としています。
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